笑気麻酔
笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)とは
笑気麻酔とは、亜酸化窒素と医療用酸素の混合気体を吸入することで、痛みを感じづらくリラックスした状態で手術を受けることができる麻酔方法です。
例えば、6~7分程度で終わる白内障手術でも、目の手術というのはどなたでも恐怖感が伴います。通常は点眼麻酔だけで問題りませんが、どうしても恐怖感が強く手術を躊躇してしまう患者様も中にはいらっしゃいます。また、当院では網膜剥離などの網膜硝子体疾患の手術も行なっています。目の奥の手術である硝子体手術や主に若年者の網膜剥離に対する網膜復位術にも対応しています。
硝子体手術は、白内障手術とことなり、25分から60分程度時間を要します(疾患により異なります)。また網膜復位術は、目の筋肉をひっぱらなければならない手術で、球後麻酔という目の奥へのしっかりとした麻酔を行っても、痛みが伴います。そのような手術に対しても、非常に有用な麻酔が低濃度笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)です。

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笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)の特徴
- 1.リラックス効果が得られる
- 笑気麻酔には、リラックスすると共に痛みを感じにくくなる作用があります 。眠りに落ちてしまうほどの強い麻酔ではなく、ぼんやりと心地よい気持ちになる感覚です。
- 2.手術後に体に麻酔が残らない
- 吸入すると速やかに効果を表し、中止すれば直ちに排泄されるという性質を持っています。その為吸入を中止すれば、数分で帰宅可能となります。
- 3.副作用の心配がない
- もともと歯科治療にも使われていた麻酔方法で、副作用がほとんどありません。
肺や心臓に疾患を持っている患者様にも安全に使用出来ます。肝臓にも負担をかけません。
笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)の使用について
- 適応できる方
-
- 手術に恐怖感、不安感がある方
- 痛みを感じやすい方
- 緊張やまぶしさで目を閉じてしまう方
- 閉所恐怖症の方
- 適応できない方
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- 耳鼻科で中耳炎の治療を受けている方
- 妊娠中の方
- 過呼吸発作を起こしやすい方
- その他、診察で医師が使用できないと判断した方
笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)を使用した白内障手術の流れ
- 1.麻酔装置の装着
- 手術台に横になって、笑気麻酔専用の特注マスクを装着して吸入する準備を行います。通常は鼻にチューブを固定し、鼻からしか笑気を吸入できません。しかし当院では、鼻と口から笑気を吸入できるように、マスクに工夫を加えています。両方から吸えることで、より低濃度での笑気で効果を出すことが出来ます。
- 2.笑気麻酔を開始
- マスク内に入ってくる混合気体(笑気ガス)をゆっくりと吸ってください。笑気麻酔は意識がなくなるわけではなく、ぼんやりと心地よい気持ちになります。眠ってしまうことはありません。
- 3.麻酔が効いていたら手術を始めます
- 吸引から5分程度経過するとリラックスした感覚になります。笑気麻酔では、患者さんは意識がありますので呼びかけながら反応みて手術を進めていきます。
- 4.手術後、覚醒を待ちます
- 手術が終わる直前に、笑気ガスの供給を止めます。数分で笑気麻酔の効果が消失致しますので、麻酔によるふらつき等がないことが確認できましたら、そのままご帰宅していただけます。
笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)の費用について
1割負担のかた | 3割負担のかた | 自由診療の場合 | |
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低濃度笑気ガス麻酔 | 310円 | 930円 | 片眼 3,500円 |